ロックフィッシュ

ハイボール、ときどき古本 『ロックフィッシュ』

ハイボールと聞いて、「懐かしい」と思わず口走ってしまったあなたは、はっきり言って「昭和」です。念のため説明しておくと、ハイボールとは、ウイスキーを炭酸で割った飲み物のこと。戦後間もない昭和30年代にサントリーのトリスバーが登場し、そこで飲む「トリスのハイボール=トリハイ」が一大ブームを巻き起こしたわけだけれど、そんな懐かしの飲み物が、今またちょっとしたブームの兆しなのである。そしてその立役者こそが、ここ「ロックフィッシュ」。オーナーバーテンダーの間口一就さんが、大阪から「つくろう!ハイボールブーム」を引っ提げて、2001年に東京へと乗り込んできたのである。

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しかも、ここのハイボール、今は出回っていないアルコール度数43度のサントリー角瓶を使っている。そもそも角瓶が登場した昭和37年当時は43度だったのが、平成元年の従価税制度および級別制度廃止にともない、サントリーはアルコール度数を40度に下げたのだ。それに怒りの鉄拳をふりかざし…たかどうかは知らないけれど、間口さんはそんなものには目もくれず、43度の角瓶をできうる限り買いだめした。その在庫が続く限り、間口さんは昭和37年発売当時と同じ43度の角瓶で、昭和30年代に大ブームとなったハイボールを作り続ける。なんとも頑固というか、なんというか。たぶん間口さん自身が、「昭和」な人なのである。

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お店のあちこちに、日焼けした背表紙の古本が並んでいる。30冊、いやもっとあるだろうか。山口瞳、開高健、高峰秀子、辰巳浜子…。間口さんは昭和30~40年代に出版された食べものに関する本が好きだ。上京したての頃は、よく神保町の古本屋に顔を出し、お目当ての本を探して歩いたという。そのうちのほんの一部がお店に置いてある。「縁が切れるから」との理由で本の貸し出しは不可(ごもっともである)。ひとりでふらりと飲みに立ち寄ったときなど、古本を相棒にハイボールを飲むのもまた楽しい。どちらも昭和30年代の香りがするのもの同士、当然相性のよさは言うまでもない。

ロックフィッシュ

『ロックフィッシュ』

住所東京都中央区7丁目2-14第26ポールスタービル2F
最寄り駅新橋駅
TEL03-5537-6900
営業時間月〜金 15時〜翌1時、土・日・祝 15時〜22:00
定休日無休
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