お年玉には餅

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 正月になると悩むのがお年玉の金額でしょう。去年はいくらだったか、兄弟で差をつけるべきか否か、大学生ならもういいか・・・etc。いったい何故、こんなことで悩まなければならないのだ、そもそも何故、お金をあげる必要があるんだ!こっちがもらいたいぐらいだ! とまで考える人はまずいないでしょうが、もしいたらお答えしましょう。  そもそも正月とは何故めでたいのか?ですが、正月には年神・正月様と称される神様が里に降りてきて人々に幸福をもたらすと考えられていました。この神様はもともと農耕神であり、その年の豊作をもたらす神様です。農耕は種蒔-収穫を繰り返す再生の作業であり、年神はその再生・復活をつかさどる神様なのである。ですから新しい年を迎える=再生・復活の始まりであり、それ自体が幸福なわけです。かつて日本人のほとんどは農民でしたから、そうした意識は普遍的でした。  年神さまから受け取る幸福は、みんなで分け合います。家の人だけでなく、家畜にも、はては家で使っている道具にまでお祝が配られます。この祝の最もポピュラーな形が丸餅、つまり玉でした。ですから年玉なわけで、本来は様々に配っていたものが子供にあげる習慣だけが残ったのです。つまりお年玉は丸餅をあげるのが本質なので、この制度はぜひ復活させるべきではないでしょうか。

【挿絵解説】「餅師・粽師」『人倫訓蒙図彙 覆刻日本古典全集』現代思潮社、1978年 江戸時代の様々な職業を解説・図示した便覧。元禄3(1690)年に京都で発刊された。

【参考文献】・民俗学研究所編『年中行事図説』、1975年 ・武田久吉『農村の年中行事』有峰書店、1973年

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