青い笹の香り、カウニャオ
今日はアジアのご飯です。タイのお土産に戴いた、もち米をを炊きました。炊いてくれたのは、この欄の写真を撮っている留里さんです。
彼女はチェンマイ大学に学びながら、エイズのサポートセンターに通い続けました。ここでは若い友人、年いかぬ子供たちが亡くなってゆきます。目をそむけずに知ること、そして自分のできる分だけの手を添えることを学びました。生命の瀬戸際だけれど、皆んなで食べられるご飯は美味しい。ちょっぴりの甘塩っぱいおかずで、たっぷりの白飯を食べて、今日も生きるぞ。たぶん、掛け値なし、精一杯の元気ももらったことでしょう。
私はタイに行ったことはないけれど、甘塩っぱくて辛いおかずを想像して作りました。タイの味がすると、留里さんに誉められました。散歩道にあるとびきりの幅広い笹の葉を敷いて、ご飯を蒸してもらいました。青い香りが立ち昇ります。たくさん蒸して小さな籠に入れ、何回分か作る。食べるときに籠ごと蒸す。暑い国では、さましてから手で一口分、丸めつつおかずと食べるスタイルです。
「ごはん食べていけば?」。たまたま訪れた人にも、こんな言葉がさらりと出ます。夏の勢いがまだ残る緑の林を眺めながら、「幸せ」と、加わった人と食卓を囲みました。窓からの風には、少しだけ秋が混じります。大地から稲穂が香りたつような、美しいご飯を戴きました。
《カウニャオ(もち米のご飯)》
〈炊き方〉
(1)もち米を一晩水に浸ける。
(2)水気を切り、布の上に笹を敷き、蒸し器などで米を蒸す。
《焼きなすのおかず》
〈材料〉
・なす 数本
・しょうが 一片
・エゴマ油 適量
〈作り方〉
(1)なすを厚手のフライパンで、油なしで丸ごと焼く。
(2)冷水に入れ、皮をむき、水分をよくとって細かく刻む。
(3)しょうがをみじん切りにして、なすに混ぜ、エゴマ油で和える。
(4)自家製調味料で味付けをする。
今回使った調味料は青梅と味噌、砂糖で作った保存だれ、しょうがと醤油の保存だれなどです。この他のおかずたちも、味見しつつ適当に甘塩っぱく辛く、白いご飯がすすむような味付けを。
《ゆでピーナッツと青唐辛子のおかず》
〈材料〉
・生ピーナッツ
・ピーナッツバター
・青唐辛子
・かき醤油、中華調味料など
・ごま油
〈作り方〉
(1)から付き生ピーナッツを茹で、実を取り出す。
(2)青唐辛子の種を取り、刻む。
(3)鍋で青唐辛子、ピーナッツを、ごま油を使って軽く炒める。
(4)火を止めてボールに入れ、ピーナッツバターをからめ、かき醤油などで味を付ける。
《にんじんのソムタム》
〈材料〉
・にんじん
・炒ったカシューナッツまたはピーナッツ
・ナンプラー、砂糖、酢、レモン汁など(調味料)
〈作り方〉
(1)細切りにしたにんじんにカシューナッツを混ぜる。
(2)調味料で味を調える。
07.09.11
【文】萩尾エリ子 【写真】原田留里





