愛しのカシス
雨が続きます。晴れ間を見つけては草を刈り、傷んだ花の手入れをし、黒いカシスの実を摘みました。
ここに住みはじめた頃、レッドカラント(赤フサスグリ)もグーズベリーもよく見かけ、土地の人から、子供の頃はおやつがわりに食べたものと聞きました。けれどもカシス(ブラックカラント、黒フサスグリ)は、見ることも手に入ることもありませんでした。
ある時、長年のお客様が挿し木をした小さな苗を下さいました。数年後に花をつけ、今年はシロップを作れるほどになりました。葉もまた、よい香りです。輸入のフレーバーティーに混ぜられた緑の葉であったり、外国の物語や料理に出てくるカシス。ずっと憧れの植物でした。いまではガーデンショップに行けば、思いがけない苗木まで見つかります。それも嬉しいけれど、私たちのカシスはもっと嬉しい。
スタッフの理恵さん特製の「絞りヨーグルト」にかけて、戴きました。黒い実から、赤いシロップが生まれる。身も心もさらさらと嬉しくなる、きれいな食べものです。
《カシスのシロップ》
〈材料〉
・カシス 400g
・グラニュー糖 200g
〈作り方〉
(1)鍋にグラニュー糖をまぶしたカシスの実を入れ、一晩置く。
(2)翌日、鍋に蓋をして5分ほど、香りがとばないよう弱火で煮る。
(3)沸きあがるところで火を止め、漉す。漉してから少々煮る(あまり煮つめない)。
(4)煮沸して清潔にした瓶に詰める。
《絞りヨーグルト》
〈材料〉
・プレーンヨーグルト
〈作り方〉
(1)ヨーグルトをガーゼにキュッと包み、ザルにのせる。
(2)ときどき軽く絞りながら、4~5時間置く。水気をとるほど濃い味わいになる。
(3)お好みのソースをかけて戴きます。
※まだ試したことはありませんが、清潔に絞った残りの水分を牛乳に混ぜ、甘味などを加えて飲めば美味しいかもしれません。もったいないので。
07.07.25
【文】萩尾エリ子 【写真】原田留里





